5/27/2018

『スロバキアのともだち はなとゆろ・おるすばんのぼうけん』出版のおしらせ

ブラチスラヴァ芸大の卒業制作、『Domáce dobrodružstvo(スロバキアのともだち はなとゆろ・おるすばんのぼうけん)』が日本(JULA出版局)で初出版されました。

『スロバキアのともだち はなとゆろ・おるすばんのぼうけん』JULA出版局

この絵本はスロバキアで大学時代、ベビーシッターのアルバイトをしていた時に、
その家のちびっこたちと一緒に遊んでいるうちに、自然と出来上がりました。

スロバキアは、豊かではありませんが、人々が素朴で、芸術が身近にある国でした。
街にはちいさい画廊が立ち並び、そこには大人だけでなく、子どもたちも気軽に通います。そして何かプレゼントをもらえる時には絵をもらうのです。

すぐちかくには、学校の帰りにお散歩できる森が広がり、おおきなドナウ川がどうどうと流れている。たまに運がいいと、川べりにいるビーバーや、森や街中で野良はりねずみに会える、そんな自然にめぐまれた美しいところでした。

テレビのある家も少なく、子どもたちの多くがギターを弾いたり、想像力を生かして遊びます。
わらべ歌をうたったり、身の回りのものをつかって、それはおもしろく、じょうずに遊ぶのです。

私はスロバキアの首都、ブラチスラヴァに3年間留学、滞在し、尊敬する版画家のドゥシャンカーライ氏のもとで版画と絵本の挿絵を学びました。
スロバキアでの生活は、日本で常識と教えられていたものが常識ではなく、私が幼いころから抱えていた疑問や問題を、少しずつ薄皮をはがしていくように、取り去っていってくれました。

自分の心に素直であること、思いやりとユーモアで生きること。大切な人・好きなものを常に意識し、感じること。耳をすまし、目をむけること。
わたしが心からの手をのばしてみると、スロバキアの友人たちからも心から手がのびてきて、がっしり握り返してもらえるような、見えない『手』のあたたかさを何度も感じました。

私は、スロバキアの人たちに教えてもらったこの『心の手』と、
何もないところから生み出す想像/創造の遊び。これを大学の集大成として、今の日本の子供たちにも絵本にして見せたいと思ったのです。

この絵本『スロバキアのともだち はなとゆろ・おるすばんのぼうけん』には、スロバキアの人々が日常的につかう呪文や、わらべうたがはいっていて、付録で楽譜がついており歌えるようになっています。
日本とはまた違った独特な音階の歌をマスターして、読み語りをすれば、お話がおわったとき、遠い国スロバキアの風を感じていただけるかと思います。

ちなみに、この絵本は2018年にスロバキアの最も美しい絵本賞(学生部門)を受賞しました。




スロバキア国際児童文学館(BIB)で開催された、受賞作品展

残念ながら、あまり知られておらず、書店に置かれているところが少ないのですが、私の知る限りでは、全国のジュンク堂様、てんしん書房様、京都のBALビルの丸善様、絵本のこたち様、絵本屋きんだあらんど様(たまにこちらで働いています。)で絵本を販売してくださっています。(他にございましたら、ぜひお知らせください。)香川県と沖縄の書店にたくさん置いて頂いているという情報も?図書館でも置いて頂いているところがあるようですので、よかったらお手にとってみてくださいね。

最後に、この絵本にでてくる主人公のはなちゃんと、お兄ちゃんのゆろくん。彼らの名前はスロバキア人の名前です。名前をつけるとき、日本にもある名前を、と考えたのですが、「はな」はすぐ決まったものの、男の子の名前は、ミハエルやヨゼフ、マルティンなど、あいにく日本にはなさそうなものばかり。一番まだあるかもしれない「ゆろ」(スロバキアでは、ユライの愛称がユロです。)に決まったのでした。

でも、展示をしていると、実際に「ゆろ」くんという名前の男の子のおばあさんが購入してくださったりも!全国の「ゆろ」くんを探したいところです。


『スロバキアのともだち・はなとゆろ -おるすばんのぼうけん-』
JULA出版局 1,400円+税
Amazonでご購入いただけます。
 

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